豪州初の「アジア系閣僚」ペニー・ウォンの横顔

執筆者:新居益 2008年2月号
カテゴリ: 国際

[シドニー発]「蒸し暑く、汗で背中にシャツが張り付くインドネシア・バリ島の会議場で、ウォン大臣だけは涼しげな表情で交渉に臨んでいた――」 オーストラリアのシドニーで最大部数の大衆紙「デイリー・テレグラフ」(昨年十二月十七日付)は、ペニー・ウォン気候変動・水資源相(三九)が、バリ島で開かれた国連気候変動枠組み条約第十三回締約国会議(COP13)の会場で、各国代表団と話し合っている写真を大きく掲載し、ウォン氏の活躍ぶりを好意的に伝えた。 同紙によると、ウォン氏は作業部会の共同議長も務め、議事の進行に大きく貢献したという。新大臣として、順調な滑り出しを見せた形だ。 昨年十二月三日に発足したケビン・ラッド労働党内閣で、ウォン氏が担当する「気候変動」と「水資源」は、女性副首相のジュリア・ギラード教育・労使関係相が担当する「教育」「労働政策」と並び、政権の浮沈を左右する最重要テーマだ。 ハワード前政権が京都議定書の批准を拒否したのに対し、労働党は総選挙で議定書批准を掲げ、「気候変動」対策への積極姿勢は労働党の売りの一つだ。二〇〇八年以降も「京都」後の枠組みを巡り、国益絡みの厳しい国際交渉が控えている。「水資源」も、豪州で干魃が続き、国民の多くが節水を強いられる中、失敗は許されない。

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