サミットを七月に控えた今、一つの「弱点」が浮き彫りになった。それは「放射能テロ」への対処能力の決定的低さだ。 今年七月の主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)を控え、日本の治安関係機関の総力をあげた準備が始まった。大規模デモから航空機を乗っ取っての自爆テロまでさまざまな事態への備えが進むなか、脅威度が高い割に備えが十分でない一つの「弱点」が浮上してきた。医療や産業用に使われている放射性物質を爆発させて汚染を広げる「放射能テロ」だ。背景には、関係機関の警備の限界や連携不足、危険を直視しようとしない政治家や国民というさまざまな問題が横たわっている。
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