軍幹部人事に「異変」勝ったのはどちらか

2008年4月号
カテゴリ: 国際
エリア: 中国・台湾

 中国の複数の党・軍幹部は「昨秋の十七回党大会閉幕翌日の党中央軍事委員会で、徐才厚副主席が組織工作を主管すると決まった」と明かした。全軍の人事権が、江沢民前総書記べったりの郭伯雄・同委副主席から徐に移り、胡錦濤総書記(同委主席)に近い徐が制服組トップになったのだ。すでに新華社や人民日報などの公式報道は、従来と逆に徐を郭の前に置いて伝え始めている。 だが、これで胡錦濤安泰とはいかない。まず、「がん治療のため引退」と噂されていた郭が、制服組ナンバー2として政治局員にも留まった。さらに、胡の軍権掌握に決定的な役割を演じた曹剛川・前同委副主席(国防相)と徐の亀裂が深まりつつあるのが問題だ。軍幹部の一人は「曹は、国防科学技術工業委員会主任をはじめ一貫して装備畑を歩み、現在の総装備部を立ち上げた功労者。権勢拡大は止めようもなく、ついには徐の古巣で軍政を司る総政治部主任にまで、子飼いの李継耐・前総装備部部長を送り込んだ。徐は当然、愉快ではない」と明かす。曹は国防相も退き表舞台からは去るが、最有力長老の一人として発言権を保つのは確実。また、後任の国防相の梁光烈が江派の実力者であることも、胡には悩ましいところだ。

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