販路開拓の新動向 欧米がだめなら中国を「市場」に

2008年4月号
カテゴリ: 国際 経済・ビジネス

 インドでも、生産拠点と見なされてきた中国を市場として捉え直す動きが目立っている。 子供服製造・販売のリリパット・キッズウェアは中国に三年後までに小売店舗網を展開する。同社は商品の調達では中国への依存度がすでに二〇%に達しているが、今後は現地に合弁会社を設けて販売も拡大する意向だ。衣料品の業界団体であるインド・アパレル製造協会は、近く十数社からなる市場調査団を中国に派遣する。 自動車部品の大手バーラト・フォージも中国での販売を模索中。中国の自動車メーカーと合弁で現地生産を始めているものの、販路の中心はインドや第三国。これを二〇〇八年度から中国国内にも広げる計画だ。 こうしたインド勢の中国観の転換の背景としてまず挙げられるのは、欧米での需要の減退。先進国経済の好調を前提としてきたインド企業には、サブプライム問題をきっかけに転進先が必要となり始めている。 高度な工業製品の低価格化にインドが強い点も見逃せない。HCLインフォシステムズの安価なパソコンやタタ・モーターズの十万ルピー(約二十六万円)小型車「ナノ」などには、中国に商機があるとの見方が多い。実際、タタは「ナノ」の海外生産ライセンスの供与に前向きな姿勢を打ち出している。

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