深層レポート 日本の政治
深層レポート 日本の政治(99)

福田政権「超低空飛行」の先のエアポケット

2008年4月号
カテゴリ: 政治 金融
エリア: 日本

 二月二十五日の韓国・ソウルの天候は曇のち雪、最高気温摂氏三度、最低気温零下九度。凍り付くような寒空の下、現地時間の午前十一時、李明博・新大統領の就任式は国会議事堂前の広場(屋外!)で始まった。列席者の一人である米国のライス国務長官が、のちに福田康夫首相に「皆、生存できてよかった」とジョークを飛ばし、自民党の中川秀直元幹事長が「北陸や北海道の寒さの比ではない」とぼやいたほどの底冷え。すべての参加者が身震いする中、なぜか日本人で一人だけテンションが高かったと言われるのが、自民党の麻生太郎前幹事長である。 約四十分間にわたる李大統領の就任演説では、韓米同盟強化や日本、中国などアジア外交重視、そして北朝鮮の核放棄最優先の断固たる姿勢が示され、多くの列席者が「見事な演説だった」と評価した。民主党の菅直人代表代行もその一人。菅氏が「日本の首相もこのくらいの演説ができれば……」と感銘を受けていると、隣席の男が「人によるんだよなあ」とつぶやいた。麻生氏だった。前大統領と比較して李大統領の演説を高く評価したのか、それとも演説が下手な福田首相に対する皮肉なのか。麻生氏の真意は不明だが、菅氏は後者だと考えた。

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