ADSL業界中堅同士が「片思片愛」で大揉め

執筆者: 2008年5月号
カテゴリ: 経済・ビジネス

 ネット回線サービスを行なうADSL業界四位のイー・アクセスが、同五位のアッカ・ネットワークスへの経営関与を強めようとしている。昨年末に筆頭株主に躍り出ると、年明けにはアッカ経営陣の手腕を痛烈に批判、過半数の取締役を送り込むことをアッカ側に申し入れた。アッカの木村正治前社長は「健康上の理由」で三月に退任したが、提案は拒否したままだ。 イー・アクセスは主力のADSL事業では利益が出ているが、固定系のブロードバンド市場は光ファイバーを使ったFTTHサービスが主流になりつつある。携帯電話サービスを行なう関連会社イー・モバイルはネットワーク構築の途上で現状ではコスト過多の状態とみられるなど、成長への道筋を描けていない。とりあえずはアッカを手中に収め、ADSL事業の基盤を強化する戦略と見られる。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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