モンゴルの資源「重課税」に戸惑うアメリカ

2008年6月号
カテゴリ: 国際

 昨年五月、モンゴル政府が電撃的に資源税を導入したのに対抗し、米国のロビー団体がモンゴルへの経済援助を全面中止する法案を採択するようブッシュ政権に要求している。二〇〇五年十一月のブッシュ大統領のウランバートル訪問後、米国がモンゴルに約束した経済援助は総額二億八千五百万ドル。同時多発テロ後に米国が設立した「ミレニアム挑戦公社(MCC)」の業務として実施されるこの経済援助は、モンゴルが〇三年以降イラクに百八十人、アフガニスタンに五十人の兵士を派遣したことに対する謝意のしるしとして約束されたものだ。 ロビー団体が動いたのは、モンゴル政府が外資の資源開発企業を標的として〇七年五月に施行した「爆弾課税」のためだ。世界有数の資源保有国として知られるモンゴルは、金、銅、ウラニウム、タングステンなどの天然資源を開発・販売する外資企業に対して一定以上の利益の六八%を徴税する法律を制定。進出した外資企業の猛反発を買っている。 米ナスダック上場のアイバンホー・マインズ社のロビイストは、「モンゴル政府の措置は資源の国有化も同然で、ベネズエラのチャベス大統領のやり方と全く同じだ。MCCの援助は自由経済と民主化を促進するために行なわれるのだから、資源国有化を強行するなら支援は全面的に中断されるべきだ」と主張。「モンゴルに投資した資源開発企業は開発鉱山までの道路などのインフラを自ら整備しなければならず、開発費用は予定額をはるかに超えている」と訴えた。

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