Jパワーの心配はチルドレンより「手強い敵」

2008年6月号

 経済産業省から「一〇%以上の株買い増しを認めない」と却下された英ファンド、ザ・チルドレンズ・インベストメント・ファンド(TCI)の攻勢は、六月末のJパワー(電源開発)の株主総会に舞台を移す。 株主提案権を使ってJパワーに揺さぶりをかけることを選んだようだ。「TCIにとって株買い増しは事実上不可能。かといって、株の取得単価は一株四千六百円といわれ、四千円以下が続く最近の株価で売却すれば損失が出るため撤退もできない。ファンドの出資者の預け入れ期間は三年から五年なのに、株を取得してすでに二年目。株価を急騰させるか、配当を増やさせるしかない」(関係者)。 株主総会にむけて昨年同様、委任状争奪戦になる。だが、Jパワーは昨年より余裕を持っている。「昨年はTCIの持ち株を含めて外国人名義の株は三九・九%もあり、議決権を行使しない株主が多いとTCIの要求が通りかねなかった。しかし、アメリカのサブプライム問題の影響で外国人の株数が三%ほど減少、三七%に下がった。おかげでTCIの要求を阻止しやすくなった」(Jパワー関係者)。 唯一の心配はロシアの国営エネルギー企業ガスプロムなどがTCIの持ち分を高値で買い取り“より手強い敵”として登場することだという。

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