遅くてもしないよりいい対外「日本語教育」強化

執筆者:北村隼郎 2008年6月号
カテゴリ: 社会
エリア: 日本

幸い、アニメや漫画の「日本語ブーム」で海外の学習者は増加している。このチャンスを生かし、いまこそ「ソフトパワー」戦略を――。 日本の国内外で、日本語教育への需要が高まっている。外国で日本語を学びたいという学生やビジネスマン、技能労働者が増える一方、国内では増加の一途をたどる外国人労働者やその子供たちのための日本語教育の強化が求められている。そんな中で、関係機関が従来個別に細々と続けてきた日本語教育を、より幅広い視点から国家戦略として捉え直し、国内外で一体的に推し進めようとのアイデアが浮上してきた。 海外での日本語学習者が三百万人の大台に――。昨年十月、国際交流基金は日本国外にある日本語教育機関(約二万九千機関)へのアンケート調査の結果を発表した。一九九〇年時点では約九十八万人だったので、この十七年間で三倍に増えたことになる。 三百万人のうち約六割は初等・中等教育で学ぶ児童や生徒。これら若年層を中心とする「日本語ブーム」の背後には、アニメや漫画といった日本のポップ・カルチャーが好評を博していることがある。「日本式の教育をする“日本学校”を作りませんか」。中東カタール政府は最近、日本の外務省にこんな構想を持ちかけている。現地に暮らす日本人駐在員の子供たちが学ぶ従来型の日本人学校ではなく、希望するカタール人の子供たちも加わって日本語で日本式の教育を施そうというものだ。

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