世界経済を揺さぶる「インフレ」と「ドル離れ」

執筆者:小田博利 2008年7月号
エリア: 北米

金融危機回避のための金融緩和が、あちらこちらでインフレ懸念を高め、ドル離れを促している。日本の政治家は、まるで眼中になしだが……。 警察側発表で八万人の人、人、人。韓国の首都ソウルを反政府デモが覆い尽くしている。米国産牛肉の輸入解禁に抗議する声がこだまするなか、発足早々に李明博政権の支持率は二割をも割り込んだ。李大統領は閣僚総辞職で事態を乗り切ろうとしているようだが、予断を許さない。 ごく一部の秘書に頼った側近政治が悪いと、韓国人はいう。潔癖なまでのナショナリズムが、牛肉輸入全面解禁という対米屈辱外交への不満を爆発させた。加えて、韓国経済全体を覆う不透明感も見逃せない。 六月十一日、参院で民主党など野党から問責決議を突き付けられた福田康夫首相は、「自分ばかりではない」と他人の不幸に慰められているのだろうか。そういえば、日本が議長国となる七月七日からの主要国首脳会議(洞爺湖サミット)を訪れる面々も、惨憺たるものだ。 早々とレイムダックとなったブッシュ政権は言わずもがな。英国のブラウン首相やフランスのサルコジ大統領、イタリアのベルルスコーニ首相も人気低迷に喘いでいる。直接選挙の大統領か、議院内閣制の首相かは別として、世論調査の支持率二割は今や主要先進国首脳の通り相場になったといってよい。

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