選挙区の草取りに精出す石破防衛相に冷たい視線

2008年8月号
カテゴリ: 外交・安全保障 政治
エリア: 日本

 石破茂防衛相の評価が防衛省内で急落している。というのも、昨年九月の大臣就任以来、部隊視察もろくにせず選挙区の鳥取に帰ってばかりいるからだ。就任から約十カ月、在日米軍再編問題という大きな課題を抱える沖縄訪問はおろか、歴代防衛庁長官、防衛大臣が行なった訪米すら実現していない。今後、年内の訪中と訪韓だけは予定されているが、大臣は関心が薄い。「あれほど自衛隊のよき理解者を自任しているのに、部隊を訪れて現場の隊員の声を聞こうともしない。失望した」と防衛省幹部。ちなみに小池百合子元防衛相は、わずか五十五日間の在任中に、米国、インド、パキスタン訪問に加えて、横須賀、沖縄、伊丹の自衛隊基地にも足を運んだ。任期中に起きた新潟県中越沖地震でも現地入りした。 それだけに岩手・宮城内陸地震では、「ぜひ大臣に現地視察、部隊激励をしてほしかった」(陸上自衛隊幹部)との声も。防衛省の屋上からヘリを使えば四、五時間でできることすらやらないのだ。「視察を」と大臣に直言する官僚や幕僚もおらず、周囲がイエスマンばかりなのも、石破氏の出不精の一因といわれる。防衛省改革の旗をいくら振っても、「自分の選挙優先」では誰もついてこない。

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