【インタビュー】サルバトーレ・ボエミ(イタリア・カラブリア州検察庁マフィア対策局長) マフィアという癌細胞を欧州全体に広げないために

執筆者:シルヴィオ・ピエールサンティ 2008年8月号
カテゴリ: 国際 金融
エリア: ヨーロッパ

これまで十回以上もマフィアに命を狙われた“闘う検事”が、いま、欧州全域への犯罪組織の拡大に危機感を募らせている。これは「映画の中の出来事」などではないのだ。[レッジョ・カラブリア発]「マフィアがヨーロッパ経済を破壊しようとしている。それなのに、EU(欧州連合)は半世紀前のイタリアと同じ過ちを犯そうとしている。マフィアの力を過小評価するという過ちを」 目の前はシチリア島というイタリア南端、半島を“ブーツ”に見立てるとその「つま先」にあたるカラブリア州の旧州都レッジョ・カラブリアの検察本部で、マフィア対策局長のサルバトーレ・ボエミ氏(六四)は嘆きを隠しもせず語った。難敵の「水平な組織」ボエミ シチリア島ではコーザノストラ、カンパニア州ではカモッラ、プーリア州ではサクラ・コロンナ・ウニータ、ここカラブリアではンドランゲタ(「勇者」を意味する古代ギリシャ語に由来)……様々な名で呼ばれるが、どれも「マフィア」として世界に知られる犯罪組織だ。 南米コロンビアから密輸するコカインの欧州での流通を一手に取り仕切るようになって、ンドランゲタはいまや最大の資金力と影響力を持つ最強のマフィアになった。バルカン半島や中東でも武器・弾薬市場に進出、世界の犯罪組織に売りさばくブローカー業務を行なっている。

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