欧米金融機関の弱体化で再び高まり始めた日本金融界の“インド熱”

2008年8月号

 日本の金融企業による“インド見直し”が始まっている。 実は二〇〇六年ころにも一度、金融界では“インド熱”が高まりかけた。三菱東京UFJ、三井住友、みずほコーポレート、住友信託といった各行は、日本の国際協力銀行などと共同での協調融資や、韓国・現代自動車のインド法人、印民間石油大手のリライアンス・ペトロリウムに向けた国際シンジケートローンなどに参画。また、三菱UFJ証券はインドの民間最大手ICICI銀行と業務提携した。 だが、ブームは続かなかった。邦銀の融資は他行との共同案件だったり、取引のある日本企業のインド進出向けだったりするものばかり。日本生命と第一生命がそれぞれ進めていた合弁設立計画も揃って頓挫した。 インド側のパートナー候補や欧米のライバルがアグレッシブすぎるとの声も出たが、インド経済の成長に前のめりになってコミットしようとする彼らと、安全・安定志向の日本勢との差は明白だった。もうひとつ、日本の株高と金融各社の好業績が〇七年以降は続かなかったという事情もある。 それが今年に入って流れが変わっている。一月、みずほコーポレートが国内最大手の国営インドステイト銀行と業務提携。続いて系列のみずほ証券がタタ財閥の中核金融企業タタ・キャピタルと提携した。

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