北京のプーチンも慌てた? 露軍“独走”とグルジアの“思惑”

2008年9月号
カテゴリ: 国際
エリア: ロシア

 グルジアからの分離独立を図る南オセチア自治州をめぐるロシアとグルジアの「戦争状態」は、ロシア軍が首都トビリシ郊外やポチ、ゴリなどグルジア各地を攻撃するなど、戦線拡大でロシア軍の「ルール違反」が目立つ。プーチン政権下の軍改革で不満を高めた軍部の「独走」との見方も出ている。 グルジア高官は「ロシアが先に動いた」と批判したが、たしかにロシア軍部隊の南オセチア進出は極めて迅速で、グルジア側の動きを十分想定していたのは間違いない。 ロシア軍は八月二日まで、北カフカス軍管区で一万人近い部隊が参加する軍事演習「カフカス2008」を実施。演習そのままの攻勢が目立った。休暇中のメドベージェフ露大統領、北京五輪開会式出席のプーチン首相は、虚を衝かれた格好だった。 ソ連時代、巨大な利権を謳歌したロシア軍は、プーチン政権下でリストラや軍改革を強いられた。ソ連国家保安委員会(KGB)出身のイワノフ前国防相、セルジュコフ現国防相は参謀本部の人員削減、軍資産や軍保養所の売却を進め、これに抗議していたバルエフスキー参謀総長は今年六月に解任された。「ソ連軍の流れを汲む軍首脳は、プーチンらKGB派によって疲弊を強いられたことに不満を強めていた。今回、軍の存在感を誇示するため、政治命令を超えて行動した」(モスクワの消息筋)

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