ロシアと中南米が大接近 米国の“裏庭”で露骨な動き

2008年11月号
カテゴリ: 国際
エリア: ロシア 中南米

 ベネズエラのチャベス政権など、中南米の反米左派政権との結びつきを強めるロシアが、今度はキューバでプレゼンスを強化する動きを見せている。 キューバの首都ハバナの外交筋によると、ロシアは二〇〇一年までハバナ近郊のルルデスに保有していたレーダー基地について、最近、使用を再開したいとの意向をキューバ政府に伝え、原則的同意を得た模様だ。 このレーダー基地は、当時ロシア軍が海外に持っていた信号傍受施設としては最大級のもので、一時は千五百人ものロシア人技術者、ロシア軍将校が勤務し、電子監視システムによって、米国内および米欧間の通信を傍受していたといわれる。 さらにロシアは、九月中旬にセチン副首相をキューバに派遣。グロナス衛星航法システムにキューバとベネズエラを参加させるため、ハバナに宇宙センターを建設する計画を提案したという。グロナス衛星航法システムは、米国の全地球測位システム(GPS)に対抗するものとしてロシア国防省が開発を進めているもので、もともとはソ連時代に軍事目的で開発されたものだ。 また、ロシア海軍は十一月にベネズエラ沖合で同国海軍と大規模な合同演習を実施する計画だ。これにはロシアの原子力ミサイル巡洋艦「ピョートル大帝」も参加する予定で、米国防総省当局筋は「ロシアが中米で、これほど大がかりな軍事演習をするのは初めてで、冷戦時代のソ連を思い起こさせる」と警戒感を露にしている。

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