ロンドン「放言市長」の喧騒の船出

執筆者:マイケル・ビンヨン 2008年11月号
カテゴリ: 国際 金融
エリア: ヨーロッパ

[ロンドン発]北京五輪の閉会式を見た世界の何億もの人々が、テレビカメラに向かって五輪旗を振り回す、ぼさぼさの金髪の男はいったい何者かと首をひねったに違いない。国際社会では無名だが、その男こそ、英国の時の人、ロンドン市長ボリス・ジョンソン(四四)だ。ジャーナリスト出身の保守党政治家で、二〇一二年に英国の首都で開催される次期夏季オリンピックの責任者となる。 北京でも、ジョンソンは派手な言動を通した。「スポーツが故郷に帰ってくる!」「卓球が故郷に帰ってくる!」と、記者会見で高らかに宣言。ジョンソン曰く、ロンドンの上流階級の間でかつて流行った、食卓の上でボールを打ち合う「ウィフウァフ」という遊びこそ、卓球の起源だというのだ。中国の記者たちは戸惑っていたが、ジョンソンの「言葉遊び」に慣れっこの英国人記者たちは大爆笑だった。それは「ナンセンスの逆さピラミッド」――当の本人が以前、不倫疑惑を追及されて放った無意味な造語――でしかないことを承知していたからだ。 今年五月にロンドン市長に選出されて以来五カ月。ジョンソンは英国で最も有名かつ人気のある保守党政治家の一人となった。相変わらず身なりには無頓着だが、どんな場面でも機知に富んだ発言をし、楽しげに新しい職務に励んでいる。

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