共和党がすがる保守系「トーク・ラジオ」の力

執筆者:黒瀬悦成 2008年11月号
カテゴリ: 国際
エリア: 北米

[ワシントン発]ふたたびオバマに差を広げられたマケインが頼みの綱とするものがある。日本では旧メディアとしてあまり顧みられることのないラジオの影響力だ。 車社会の米国では、ラジオが生活に密着している。通勤や子供の送り迎えの際、あるいは恋人や家族とでかけるとき、彼らは移動の車中でラジオに聴き入る。また中西部や南部の農村では、今なお主要な情報源だ。ある広告調査会社の調べでは、毎週必ずラジオを聞くという国民は二億一千万人を超えるという。 ゆえに、その政治的影響力は大きい。九月に開かれた米共和党全国大会ではメディアセンターの二階廊下を数多のラジオ局が“占拠”していた。中でも、一九九〇年代に台頭した保守派のトーク・ラジオは、有権者の投票行動を少なからず左右してきた。トーク・ラジオは、番組司会者の政治、社会問題についての過激な保守的言辞を売り物にするトークショーだ。米政界では、九四年の中間選挙で共和党が下院での過半数を奪回した一因は、今や保守派ラジオ司会者の“第一人者”となったラッシュ・リンボー氏が番組で民主党クリントン大統領(当時)のホワイトハウス実習生との不倫問題やホワイトウォーター汚職疑惑を執拗に攻撃したため、との評価が定着している。

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