オバマ優位でも「当確」が打てない理由

執筆者:リンダ・フェルドマン 2008年11月号
カテゴリ: 国際 金融
エリア: 北米

マケインは二度のギャンブルに失敗した。アメリカ初の黒人大統領誕生の瞬間は刻々近づいているが――。[ワシントン発]「アメリカ経済のファンダメンタルズは強い」――米証券大手リーマン・ブラザーズが破綻した九月十五日にジョン・マケインが吐いたひと言が、この大統領選挙で最も致命的なフレーズだったかもしれない。 このひと言によって、共和党の大統領候補は、世界規模に広がった金融危機で認識を誤った失敗者の列に加わってしまった。以来、マケイン上院議員は、なんとか態勢を立て直そうともがき続けている。だが、発言から一カ月が過ぎても、未だ有権者はマケインが庶民の痛みを理解しているとは思っていないし、処方箋を持っているとも考えていない。 情勢は民主党にとって有利だ。十一月四日の選挙では、バラク・オバマ上院議員が勝つ可能性は高いと言って良いかもしれない。米経済は下降を続けているし、ジョージ・ブッシュ大統領の支持率は何年も低迷したままだ。人々はイラク戦争とアフガニスタンの混迷から早く足を洗いたいと思っている。仮に株価の暴落や金融機関の信用収縮といった経済危機がなかったとしても、そもそもブッシュと同じ共和党のマケイン候補にとって、最初から明るい材料などなかったのだ。

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