北方領土の「私有化」が進んでいる
日本とロシアの関係は、いま変化しつつある。領土問題の解決に生かす手もありそうだが、他方で障害の発生も――。 七月の日露首脳会談で決まったプーチン・ロシア首相の年内訪日計画に対して、米政府が日本に横槍を入れてきたことはあまり知られていない。 米国は八月のロシア軍によるグルジア侵攻を非難し、ロシアを国際社会から孤立させる外交を進めている。欧州連合(EU)もロシアには冷淡で、プーチンはグルジア戦後、一度も外遊していない。ロシア側はプーチン訪日を国際的孤立を脱却する突破口と期待しているが、米側は外交ルートを通じ、この時期にプーチンを訪問させないよう日本政府に水面下で求めたという。
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