顧客は増えているけれど楽にならないイー・モバイル

執筆者: 2009年1月号

 〇七年三月に携帯電話事業に新規参入したイー・モバイルが、月間の契約純増数で〇八年十月に続き十一月も二位を確保。契約件数でも百万件を突破し“順調”に顧客を獲得しているが、実は経営は赤字続きで「事業継続の危険ラインを抜け切っていない」と、崖っぷちの状態が業界で注視されている。 イー・モバイルは高速のデータ通信を売り物に他社から顧客を奪っている。スマートフォンなど高速データ通信の利点を生かせる端末を投入して個人の「モバイルデータ通信」市場を創り出した。関係者は「現在携帯電話会社で最も速いデータ通信サービスを提供しており、最大手のNTTドコモでも追いつくにはしばらく時間がかかる」と指摘する。また、定額制の低料金プランも人気となっている。

フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
執筆者プロフィール
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top