ついに電気自動車の時代が始まった

執筆者:新田賢吾 2009年3月号

もはや単なる環境対応や、ガソリン高騰対策ではない。二〇〇九年、飛躍的に進化した電気自動車が自動車産業の「主役」への道を歩む年だ。 二月二十二日に開催される二〇〇九年の米アカデミー賞授賞式。会場となるロサンゼルス・ハリウッドにあるコダック・シアターには、ノミネートされた作品の主演俳優や監督、プロデューサーなどが顔をそろえる。今年の話題はもちろん「フロスト×ニクソン」「ベンジャミン・バトン/数奇な人生」など作品賞の有力候補や主演男優賞候補のブラッド・ピットらだが、もうひとつ大きな関心を集めているものがある。スターたちがどんな車に乗って会場にやってくるかだ。 一九九〇年代まで大物スターたちは米国を象徴するような巨大な豪華リムジンで会場に駆けつけた。だが、二〇〇三年頃から異変が起きた。大物スターがトヨタ自動車のハイブリッド車「プリウス」で駆けつけるようになったのだ。米有力環境団体が環境対応車の利用を呼びかけた「レッドカーペット―グリーンカーズ・オスカー」キャンペーンに応じて、排気ガスや二酸化炭素をまき散らす大型リムジンではなく、ハイブリッド車でやってくることがスターの勲章になったのだ。 その流れは今年、さらに進化するはずだ。電気自動車(EV)の新興メーカー、米テスラ・モーターズがイギリスの「ロータス」の車体をベースに開発した電気自動車「テスラ・ロードスター」を有力スターたちが続々購入しているからだ。今年のアカデミー賞の会場前の道路では、ハイブリッド車を押しのけてEVが話題をさらうことになるかもしれない。

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