霞が関の“番犬”人事院の出すぎた吠えぶり

執筆者:白石均 2009年3月号
カテゴリ: 政治
エリア: 日本

谷人事院総裁という最強の“吠え役”を投入、「公務員天国」死守を期する霞が関。“憲法違反”もお構いなしの策略がなおも続く。 二月初め、突如“時の人”となった谷公士人事院総裁。甘利明・行政改革相とのバトルが連日メディアを賑わし、自ら正当性を訴えてテレビ出演も繰り返した。 焦点は、甘利大臣が「一月中に国家公務員制度改革推進本部(全閣僚で構成)で決定」と表明していた「公務員制度改革の工程表」。中でも、内閣人事局、改め内閣人事・行政管理局の扱いだ。内閣人事局は、もともと渡辺喜美・元行革相が、「政府全体の人事部」として、人事院・総務省・財務省の関連部署を統合し創設することを提唱。福田政権下で与野党協議の末に成立した国家公務員制度改革基本法に盛り込まれ、今国会で具体化の法案を提出することになっていた。これに対し、人事院が「内閣人事局への機能移管は受け入れられない」と真っ向から反対したのだ。 このバトルは、人事院の組織防衛といった単なる局地戦ではない。まして、谷氏個人がとち狂って暴走したわけでもない。郵政事務次官まで上り詰め、天下りポストを渡り歩いた後に人事院総裁という官界最高級ポストを射止めた、「官僚中の官僚」である谷氏が、個人プレーで暴走することなど断じてない。

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