百年に一人の“偉大”な国家リーダー

2009年3月号
カテゴリ: 政治
エリア: 日本

 この人物の発言を注意深く追ってみると、「ブレ」などではないということがよくわかってくる。ブレというのはAからBへ発言内容が変わったりすることを指すが、この人物にはブレと非難されるほどの確固たる考えなどないのだ。その場その場で座を盛り上げようとしたり、聞いている人たちをびっくりさせようとしたりしているだけなのである。つまり何事にも真剣に取り組んでいないので、自分が過去にどう発言したかさえも覚えていないのだ。 その人物は、不幸にしてわが国の内閣総理大臣なのである。総理の器ではないのではないか、と自民党からさえ見放すような声が出ているが、総理の器どころか、普通の社会人としても失格である。発言の中心テーマは郵政民営化。麻生首相は小泉内閣時代、前半は総務相だったので、もちろん郵政問題は所管事項である。ただし、郵政民営化にかかわる法律制定の一年ほど前に、各省にまたがることから竹中平蔵氏が郵政民営化担当相に指名された。 どちらかといえば民営化に賛成ではなさそうな雰囲気を醸し出していたが、そのために閣僚を辞任するなどというほど思いつめたりはしていない。郵政民営化を唯一の争点にして小泉首相が衆議院を解散したとき、麻生氏は小泉首相にこう尋ねたという。「総理、解散したからには総選挙で勝てると考えてのことでしょうね」。これに小泉首相は「選挙なんだからやってみなけりゃわからんよ」と応じたという。「勝つかどうかわからんといって解散する首相もめずらしい」と麻生氏はあきれたような顔で周辺に語っていたようだ。

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