西武プリンス廃部でアイスホッケーの「防戦一方」

執筆者:生島淳 2009年3月号

 一九八〇年代後半、バブル期のアイスホッケー日本リーグの会場は華やかだった。 応援に足を運ぶ女性は着飾り、まるでファッションモデルが一堂に会したような賑わい。ステイタスが高かった。 しかし、このところ暗いニュースが続く。中でも日本を代表するチーム・西武プリンスの廃部は衝撃的だった。不況が確実にアイスホッケー界を侵食しつつある。 意外かもしれないが日本の競技人口は、世界八位に相当する。現在、日本アイスホッケー連盟に登録しているのは二万三百八十七人(二〇〇八年三月末現在)。競技人口の数だけなら世界と十分に渡り合えるはずなのだが、五輪では〇二年のソルトレイクシティ以降、出場権を逃し続けている。

カテゴリ: スポーツ
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執筆者プロフィール
生島淳(いくしまじゅん) 1967年生れ。広告代理店勤務を経て93年よりライターとして活躍。著書に『大国アメリカはスポーツで動く』(新潮社)など。
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