対イラン武器供与凍結でロシアがオバマ政権に秋波?

2009年4月号
カテゴリ: 国際
エリア: ロシア 中東 北米

 ロシアはイランが購入を強く希望している高性能対空ミサイルシステムについて、当初の輸出計画を凍結したもようだ。 コメルサントなど複数のロシア有力紙によれば、ナッジャル・イラン国防軍需相が二月中旬、モスクワを訪問、射程の長い対空ミサイルS300を予定通り引き渡すよう要請したが、ロシア側は応じなかった。 S300をめぐっては、昨年暮れにロシアからイランへの供与で合意したと伝えられて以降も、両国間でたびたび交渉が行なわれ、今回のナッジャル国防軍需相のロシア訪問の直前には「引き渡しで最終合意される」との見方も出ていた。 二〇〇七年一月、イランは米国やイスラエルによる空爆を恐れ、ロシアから対空ミサイルシステム「TORM1」を購入したが、それでも防空態勢が十分ではないとして、TORM1よりもさらに上空でミサイルや敵機を破壊できるS300の導入を切望しているといわれる。 コメルサント紙がロシア外交筋の話として報じたところでは、ロシアのメドベージェフ政権は、オバマ米新政権との対話促進の立場から、米国に好印象を与え対話を有利に導くにはイランとの約束をあわてて実行する必要はないと判断したという。 同外交筋は「四月にロンドンで行なわれる先進二十カ国首脳会議(G20)で米露首脳会談が予定されており、メドベージェフ大統領からオバマ大統領への秋波ではないか」と語っている。

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