自動車販売好転でも軍配は外資「三強」に 問われるナノの出来栄え

執筆者:浅見啓介 2009年4月号
カテゴリ: 国際 経済・ビジネス

 インドの自動車販売が好転し始めた。現地の自動車工業会が発表した二月の乗用車の新車販売は前年同月比一五%増の十四万五千台と五カ月ぶりに反転。先進国での販売の落ち込みや米ビッグスリーの経営危機などで暗雲漂う自動車業界にとって久々の明るい材料となった。 牽引したのは市場の七割以上を占める小型車。スズキが販売する八〇〇ccの「マルチ800」から一五〇〇cc級の小型セダンまでを合わせた伸び率は二割を超え、「小型車王国インド」を改めて印象付けた。政府による昨年十二月の間接減税の効果が表れ、自動車ローンの貸し渋りも収まりつつある。「年率一五%に達したローン金利が一二%前後に下がった」(日系メーカー幹部)ことも消費マインドを好転させた。 だがすべてのメーカーが一息つけたわけではない。スズキ、韓国・現代自動車の上位二社やホンダが二ケタ増だったのに対し、地場のタタ・モーターズは一ケタ増にとどまり、トヨタ自動車や米ゼネラル・モーターズは二ケタ減と出口が見えない。 同じような二極化傾向は二輪車でもみられ、ホンダが二六%出資する最大手のヒーローホンダは前年同月比二六%増だったが、地場のバジャジ・オートは二割近く減らした。ホンダが一〇〇%出資するスクーター主力のHMSIはバジャジを上回っており、業界一、二位をホンダ系が占める。「これからはホンダ対ホンダ」。地元紙にはこんな大見出しが躍った。

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