「スポーツを撮るカメラマンなんていなくなるかもしれない」 近年、華やかなスポーツイベントの舞台裏で、こんなセリフを耳にすることが多くなった。 私がスポーツ撮影を仕事にするようになって二十年近い。この間にスポーツフォトグラフィーの世界は二度、大きな変化の波を迎え、世界経済危機とも重なった現在の二つ目の大波の中で、フリーランスのスポーツフォトグラファーは“絶滅危惧種”になってしまった。 一度目の波はカメラのオートフォーカス化だ。それ以前のスポーツフォトの世界は、まず「動いている被写体にピントを合わせることができる」というのがプロとしての第一条件だった。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン