北朝鮮「弾道ミサイル」へのこれからの対処法

執筆者:マイケル・グリーン 2009年5月号
エリア: 北米 日本

北との対話に前向きすぎるアメリカとその足元を見透かす北朝鮮。中国とロシアが“非協力”を貫く中で、アメリカと日本には何ができるのか。これから数週間の動きが対北朝鮮政策全般の行方を左右する。[ワシントン発]四月五日、オバマ米大統領がチェコのプラハで「核のない世界」の実現を訴える演説をしようというまさにその時、北朝鮮が、予告していたとおり弾道ミサイル・テポドン2を発射した。 国際社会に向けた北朝鮮の挑発行為を罰すべく、アメリカと日本は、すぐさま国連安全保障理事会を舞台に外交活動を開始。六カ国協議の行方も含め、今後の展開がオバマ政権の対朝安全保障政策全体の方向性を定めるものになる可能性がある。米日韓と中露の大きな溝 各国がどう動くかは、北朝鮮がなぜテポドンを発射するのか、その動機をそれぞれがどう理解しているかによって違ってくる。筆者自身の理解はこうだ。北朝鮮は一貫して、日本とアメリカに核兵器を飛ばすことのできる長距離弾道ミサイルの開発を目指している。今回も、そのための一ステップに過ぎない。 今回のミサイル発射では、北朝鮮は衛星を軌道に乗せることにも、射程を大幅に伸ばすことにも失敗した。第二ロケットの切り離しに成功したかどうかも見方は割れる。だが、二〇〇六年のミサイル発射実験の時よりは遠くに飛ばした。要するに、北朝鮮にとって技術的前進がなかったわけではないが、大陸間弾道ミサイルをもつに至るには、まだ何年もかかることを露呈したのだ。

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執筆者プロフィール
マイケル・グリーン 1961年生れ。フルブライト留学生として東京大学大学院に留学。国会議員秘書や新聞記者などで5年間の滞日経験をもち、日本語に堪能。ジョンズ・ホプキンズ大学高等国際問題研究大学院(SAIS)より博士号取得。2001年、ホワイトハウスの国家安全保障会議(NSC)入りし、04年から05年まで上級アジア部長。06年初めよりCSIS日本部長とジョージタウン大学教授を兼務している。
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