念願の本社移転断念でもただでは起きぬSBI北尾氏

2009年6月号
カテゴリ: 経済・ビジネス 金融

 北尾吉孝SBIホールディングス代表は、四月一日の全社朝礼で、念願だった「SBI」の名を冠した本社ビルへのグループ各社の移転計画を断念したことを明らかにした。北尾氏は「百年に一度の金融危機を受け、景気が急激に悪化している中で、新ビルへの移転費用で三十億円をかけるのは無駄でしかない」と述べる一方で、「今回は取りやめるが、SBIタワーはいずれ環境が好転したら、ぜひ実現したい」と無念さを滲ませた。 新本社ビルとして今年九月にもグループ企業の入居が始まる予定だったのは、経営破綻した日産生命の跡地(東京都目黒区青葉台)。金融の中心地から離れており、最寄駅には急行電車も停まらない。また、経営破綻した会社の跡地という縁起の悪さもあって、グループ総帥の無念の思いとは裏腹に、社員たちはこの決断を喜んでいるという。 もっとも急遽入居を取りやめたのだから違約金が発生しそうなものだが、さすがは北尾氏。現在本社を置く泉ガーデンタワー(六本木)と、移転予定先の物件を所有・運営するのが同じ住友不動産であることから、少なくとも今後三年は移転しないことを条件に違約金を支払わずに済ませたのだとか。

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