国主導から地方主導へ 転換のチャンスを逃すな

執筆者:渥美由喜 2009年6月号
カテゴリ: 経済政策・社会保障
エリア: 日本

 去る四月十四日、小渕少子化対策担当大臣は少子化対策の目玉として総事業費一兆円規模の「子育て創生&安心プラン」(子育てプラン)を発表した。 子育てプランの一つの柱は、「安心こども基金」だ。今回、基金の財源を千億円から二千五百億円に拡充した。基金は、国からの交付金で各都道府県に設立されており、二〇一〇年度までに保育所の整備や放課後児童クラブ(学童保育)の設置などにあて、安心して子育てが出来る環境を整備することが目的だ。 しかし、地方自治体の担当者たちからは、「安心こども基金は、安心できない基金」と陰口をたたかれている。この評価に筆者も賛同する。その理由は、都道府県別の基金という体裁はとっているものの、実態は既存の制度とほとんど変わらず、国からの使途制限もかなり強いため、自治体ごとの柔軟な対応ができないからだ。 一方、子育てプランのもう一つの柱が、地域の子育て力の向上を目指す「地域子育て創生プロジェクト」(子育てPJ)だ。NPO(非営利団体)、地域住民、町内会、ボランティア、商店街などに、地域の子育て事業へ参加を促し、地域全体の「子育て力」を向上させるための方策を各自治体が提案していこうというものだ。五百億円の国庫補助が財源になるという。

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