片働きから育児分担制へ必要なのは男性の意識改革

執筆者:渥美由喜 2009年8月号
カテゴリ: 経済政策・社会保障
エリア: 日本

 六月下旬、改正育児・介護休業法が国会で成立した。今回の大きなポイントは、二つある。「企業に対する短時間勤務制度の導入義務化」と「父親に対する育児休業促進策」だ。 今回の改正では、三歳未満の子どもを持つ従業員に対しては、一日六時間程度の短時間勤務を導入することが企業に義務づけられた。そして、従業員から求めがあった場合には、残業も免除しなければならなくなった。 育休に関しては、現行制度では父母がともに育休を取得する場合、期間は原則一年間で、父母が同時に育休をとることは認められず、交代でとるしかなかった。今後は、父母が同時に取得でき、それぞれ子どもが一歳二カ月になるまでの最長一年間の取得が可能となる。長期の育休を申請しづらい父親には、産後八週間以内に育休を取得した場合に、もう一度育休を取得できるようにする。専業主婦の配偶者である夫については、これまで育児休業がとれないように社内規定で決めることができたが、今回の改正で、会社が育休取得を拒める制度を廃止することになった。 今回の改正法に関し、参考にされたのはノルウェーなどで一九九〇年代に導入された「パパ・クオータ制」だ。クオータ(QUOTA)とは「割り当て」という意味で、父親に育休を割り当てるという制度だ。ノルウェーでは、夫婦最長五十四週の育休を取得できるが、そのうちの六週は父親しか取得できないことになっており、父親の育休取得率は九割にも上る。

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