誰にも読めないサラ・ペイリンの次の動き

執筆者:ルイーズ・ブランソン 2009年9月号
カテゴリ: 国際
エリア: 北米

[ワシントン発]壇上のサラ・ペイリン・アラスカ州知事に夫トッドと二人の娘が歩み寄ると、広場を埋めた千人を超す群衆は大歓声を上げた。テレビで全国放送されたこの光景は、一年前の今頃、ペイリンが共和党の副大統領候補だった時の映像ではない。人によっては、「二〇一二年の大統領選挙に向けた潜在的選挙運動の始まり」と見る、今年七月二十六日のイベントだ。 公式には、これは「さよならピクニック」だった。七月初め、ペイリンは突如として、四年の任期のうち十八カ月を残して月末に知事を辞任すると発表。辞任は「愛国心から来る」もので、「アラスカの人々のことを考えて」の決断だと語った。「任期最後の一年は死に体になって、非生産的なものになりがちです。それを避けるのが私の義務だと思った。私はもっと強く戦える。正しいことのために。そのために肩書きが必要だと思ったことはないわ」 例によって言葉数は多いが何を言いたいかは不明で、職権乱用の疑いなどで複数の訴えを起こされ、多額の裁判費用を必要としていることや、知事職を「投げ出した」と批判されていることには言及しなかった。 ペイリンは結局、流れ星のように消えていくのか、それとも、本当に三年後に「戦える候補」として大統領選の表舞台に戻ってくるのだろうか。現在、決まっている予定は、手記の出版(数百万ドルの契約を結んだと言われている)くらいだ。

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執筆者プロフィール
ルイーズ・ブランソン イギリス出身。英『サンデー・タイムズ』紙モスクワ支局長を経てフリーランスに。米『ワシントン・ポスト』紙元モスクワ支局長で夫のダスコ・ドーダー氏との共著に『ミハイル・ゴルバチョフ』『ミロシェビッチ――暴君のポートレイト』がある。
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