金総書記は“余命一年”を察知? 自らの「功績」残す記録映画に着手

2009年9月号
カテゴリ: 国際
エリア: 朝鮮半島

 北朝鮮の朝鮮中央放送は、北朝鮮の最高指導者・金正日氏の「生涯」を記録したドキュメンタリー映画の製作を始めていることを明らかにした。父親の金日成氏も、死去の一年前にドキュメンタリー映画の製作を開始したことから、韓国の情報筋は、金総書記自身が健康状態の悪化、余命の短さを認識しているとの見方を強めている。 中央放送によると、映画は朝鮮科学記録映画撮影所が撮影を担当し、メーンタイトルは「世界に輝く先軍の太陽」。映画は何部かに分けて構成され、第一部の「朝鮮を輝かせて」は既に完成しているという。 第一部は、金総書記の一九四二年の誕生から金日成総合大学卒業までを収録。金総書記が父親から後継者に指名され、いかに父親の「軍事思想、理論、戦術」を深化、発展させたかが詳しく描かれているという。 現在も北朝鮮の国営テレビは、金総書記が平壌付近の工場を視察する映像などを流し、健在ぶりをアピールしている。しかし、以前と比べて体形は細くなり、明らかに病弱模様。 金総書記が余命を察知したのであれば、早々に後継者問題に決着をつけ、自らの執政時代の成果を残すため、生前にドキュメンタリー映画作りに着手したことは理解できる。ソウルの北朝鮮分析家は「この映画の後半では、父親から権力を引き継いだ自らの正統性を宣伝し、自分の偉業を継承するためには後継者は子ども(金正雲氏)だと宣言し、それを人民に受け入れさせるような内容になろう」との見方をしている。

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