地元チーム買収で波紋 NBA“ドル箱”の今後

2009年9月号
エリア: 中国・台湾

 米プロバスケットボール協会(NBA)のヒューストン・ロケッツに所属する長身の中国人選手姚明(ヤオ・ミン)が、NBA入り前に所属していた中国のプロチーム「上海シャークス」を買収することが明らかになった。上海シャークスが経営難に陥っていたためで、姚明は「自分を育ててくれた古巣を支援するため」と説明するが、この説明を額面通りに受け取る関係者は少ない。 上海出身の姚明は、十七歳で上海シャークス入りし、二〇〇二年に米国に渡るまでプレーした。今回の買収は、地元メディアなど上海シャークスの三株主から保有株を姚明が買い取る。買収額は明らかでないが、当面のチーム運営資金だけで二千万元(約二億八千万円)が必要と報じられた。 もっとも、姚明に金銭面の心配は全くない。ヒューストン・ロケッツとの契約金は〇六年からの五年間で七千六百万ドル(約七十億円)、シューズメーカーなどとの広告契約は累計で一億五千万ドルといわれる。インターネットでの音楽配信ビジネスやレストラン経営に参画するなど、姚明は事業家としての顔も併せ持つ。 姚明は五月に足を骨折して手術を受け、〇九―一〇シーズンのプレーは絶望的。古巣チームの買収について一部メディアは「相次ぐ怪我で選手生命は限界。買収は引退の布石か」と指摘した。姚明は報道を否定し、復帰を目指す考えを明らかにしているが、姚明の動向が気が気でないのは米国と中国のリーグの関係者だ。

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