瀕死のパイオニアに中国系ファンドが食指?

2009年10月号
カテゴリ: 国際 経済・ビジネス
エリア: 中国・台湾

 改正産業再生法による公的資金投入観測が出ていたパイオニア。民主党政権の誕生で公的支援はなくなったといわれる中、水面下で中国系ファンドが食指を動かしている。企業法務に明るい弁護士を通じて、資産査定に動いているとの情報がある。 同法が成立した四月、パイオニアが活用に前向きと報じられたが、経済産業省は昨年末時点で「保護する理由がない」と難色を示していた。公的資金第一号となった国策半導体会社エルピーダメモリと違いパイオニアが主力とする音響製品やカーナビは国内他社でも作れるためだ。 パイオニアは同族経営の悪例と言われ、創業家の松本冠也会長と、姻戚関係にある伊藤周男社長が三年前に追放されて以来、三菱東京UFJ銀行が実権を握るが、今期も六期連続の赤字が濃厚。三菱東京UFJ関係者は「ここまで悪いとは思わなかった」と嘆き、「詰め腹を切らせるために松本一族を温存しておけば良かった」とこぼすほど。メーンバンクといえども再建に全責任を負いたくないのだ。 政府も銀行も支援に及び腰だが、パイオニアは軍事転用できるカーナビ関連の特許を保有。小谷進社長は「経営再建に不可欠」とした四百億円の資本増強について、外資系ファンドなどから自力調達する計画を打ち出している。政府の息のかかった中国系ファンドが買収すれば、技術流出が懸念される。

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