米国はいつまでも鳩山政権にやさしくはない

執筆者:マイケル・グリーン 2009年11月号
エリア: 北米 アジア

[ワシントン発]発足から一カ月を経た鳩山政権は、世論調査で高い支持率を維持している。米国のオバマ政権も敬意と寛容をもって支持する姿勢を示し、あからさまな衝突は避けるよう努めつつ、日本の民主党政権がより現実的な方向へと着実に舵を切っていくことを期待してきた。 だが、ワシントンの高官たちの間には懸念が湧き上がりつつある――米国の示す寛容と忍耐を日本の新政権は弱腰あるいは柔軟性の印だと誤認しているのではないか? 海上自衛隊のインド洋への派遣や沖縄の米軍基地移転といった問題では、オバマ政権の立ち位置はブッシュ時代とほとんど変わっていないにもかかわらず――。

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執筆者プロフィール
マイケル・グリーン(まいけるぐりーん) 1961年生れ。フルブライト留学生として東京大学大学院に留学。国会議員秘書や新聞記者などで5年間の滞日経験をもち、日本語に堪能。ジョンズ・ホプキンズ大学高等国際問題研究大学院(SAIS)より博士号取得。2001年、ホワイトハウスの国家安全保障会議(NSC)入りし、04年から05年まで上級アジア部長。06年初めよりCSIS日本部長とジョージタウン大学教授を兼務している。
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