米本社と政府の間で板挟みの中国グーグル

2009年11月号
エリア: 中国・台湾

 米国のインターネット検索大手グーグルの中国法人トップの李開復・総裁が九月に突然辞任した。李氏は中国事業で出遅れたグーグルのシェアを拡大した功労者だけに、辞任は中国のネット規制を巡り、米本社との間に確執があったのではないかなどの憶測が飛び交っている。 李氏は、中国のIT(情報技術)業界を代表する著名人。二〇〇五年にグーグルの中国法人に入社する前は、米アップルなどを経て米マイクロソフトで働いていた。マイクロソフトが、ライバル企業への移籍を禁じた雇用契約に違反するとして、李氏とグーグルを相手取って、訴訟を起こし話題となったこともある。 李氏の後任には、これまで技術担当だった楊文洛氏と営業担当だった劉允氏の二人が就任。李氏は「ベンチャー企業を支援する投資基金を設立する」と発表し、グーグルからの円満退社を強調するが、額面通りに受け取る人は少ない。 李氏はもともとネット技術の開発者で、四十七歳と働きざかり。現時点で投資基金の設立が、退社の目的だったとは考えにくい。過去にもグーグル退社の観測が中国で浮上したことがある。その当時から指摘されたのは、規制が強い中国でネット事業を進める上での、経営方針をめぐる米本社との対立だ。

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