「アイ・ミーブ」の広告塔 益子修の凄み

執筆者:杜耕次 2009年12月号
タグ: 中国 台湾 ロシア

二度にわたるリコールなどで経営危機に瀕した三菱自動車の再建に邁進。その足どりは、クライスラーをいったんは立て直したアイアコッカに似るが……。「そこの車。ここに入っちゃ駄目ですよ」 三菱自動車社長、益子修(六〇)はつい最近まで、取引先やホテルに赴いた際に車寄せや駐車場で警備員から注意されることが何度かあった。 益子の社用車は同社が誇る「世界初」の量産型電気自動車「i-MiEV(アイ・ミーブ)」。軽自動車サイズでおまけに赤と白の派手なボディカラーだ。従業員一万人を超える大企業のトップの車には見えない。運転手が小声で「社長です、社長です」と懸命に説明している姿を三菱系企業幹部や報道関係者など少なからぬ人が目撃している。

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