BYDにみる中国企業の新たな発展方程式

執筆者:高村悟 2009年12月号
カテゴリ: 国際 経済・ビジネス
エリア: 中国・台湾

ハイブリッドカーや電気自動車で注目を集めるBYD。その発展の過程から中国企業の変化が見えてくる。 今年、米国を抜いて世界最大の自動車市場になるのが確実な中国。急成長する中国市場でシェア(販売台数)を三ケタの勢いで伸ばす自動車メーカーがある。日本でもしばしば名前を聞くようになった比亜迪(BYD)汽車だ。一―九月の販売台数は前年同期比一六三・九%増と急伸し、四・〇%のシェアを獲得した。この数字はホンダの合弁である広汽ホンダを上回り、トヨタ自動車の合弁、一汽トヨタと肩を並べる。 中国市場では独フォルクスワーゲン(VW)の合弁である上海VW、一汽VWの両社が一、二位を占め、三位は上海GM。国有自動車メーカーと組んだ外資系合弁が依然、優勢だが、ここに来て独立系の中国メーカーの台頭が目立っている。それも奇瑞汽車、吉利汽車など十年以上かけて市場に定着した古参メーカーではなく、参入から実質三、四年のBYDの躍進は中国の製造業が新たな成長モデルを持ち始めたことを示している。 BYD汽車はよく知られるようにリチウムイオン電池の生産で世界第三位のメーカーであるBYDが親会社。BYDが二〇〇三年に陝西省西安に本拠を置く中堅自動車メーカーを買収して、自動車事業に参入した。中国では特定分野で成功した企業がその勢いをかって、異業種に進出するケースは少なくない。自動車業界にも冷蔵庫、エアコンなどを生産する家電メーカーの春蘭集団が二輪車事業を経て、四輪車に進出した事例などがある。

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