【ブックハンティング】終わっていなかったサラ・ペイリンの「出番」

執筆者:ルイーズ・ブランソン 2010年1月号
カテゴリ: 国際 書評
エリア: 北米

[ワシントン発]アメリカで最も有名なオプラ・ウィンフリーのトーク番組に出演したサラ・ペイリンは、観客に手を振り、トレードマークのウィンクを見せながら、全米が抱く疑問――「二〇一二年の大統領選挙に出馬するのか」――に答えた。「現時点では私のレーダーには入っていないわ」。 実際、その通りなのだろう。だが、新著『Going Rogue: An American Life(ならず者として――あるアメリカ的人生)』の宣伝のために全米を回るペイリンは、今や共和党超保守派を代弁する存在となっており、大統領選挙に出馬するかどうかさえ、もはやどうでも良いことになりつつある。 彼女のことを忘れている(至難の業だが)人のために振り返ると、ペイリンは〇八年の米大統領選でオバマ現大統領と争った共和党のジョン・マケイン候補が副大統領候補に選んだ前アラスカ州知事である。狩猟を愛し、聖書を引用するインテリ嫌いの美貌の右翼。 そう、あのペイリンが表舞台に戻ってきたのだ。新著は発売後一週間で四十六万九千部も売れ、スティーブン・キングの新作を押さえてベストセラーとなり、その宣伝ツアーはまるで人気政治家の選挙キャンペーンのようだ。ペイリンはそこら中に姿を現し、スポットライトを浴びてうれしそうだ。

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執筆者プロフィール
ルイーズ・ブランソン イギリス出身。英『サンデー・タイムズ』紙モスクワ支局長を経てフリーランスに。米『ワシントン・ポスト』紙元モスクワ支局長で夫のダスコ・ドーダー氏との共著に『ミハイル・ゴルバチョフ』『ミロシェビッチ――暴君のポートレイト』がある。
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