「一国二制度」システムの大転換 拡大するマカオの領域

2010年2月号
カテゴリ: 国際
エリア: 中国・台湾

 中国政府はこのほど、マカオ特別行政区がマカオ大学の新キャンパスを建設するため、海を挟んで隣接する中国の一般地区である横琴島の一部を租借することを承認した。この結果、新キャンパス分だけ特別行政区の領域は拡大することになる。租借方式とは言え「横琴島モデル」は、地域を厳密に限定していたこれまでの「一国二制度」システムの大転換であるため、同じ特別行政区である香港も成り行きを注目している。 横琴島は広東省珠海市に属しており、面積はマカオの三倍。ほとんどが未開発の林野地区であるため、広東省は同島を重点開発地域に指定し、マカオの経済力を借りてリゾート建設などを進めようと、近年、横琴島とマカオをまたぐ橋も完成させた。こうした状況を受け、マカオ政府は、マカオ大学の拡張計画の中で、同島の土地租借を党中央に求めていた。 マカオが横琴島で租借する土地面積は一・〇九平方キロメートルで、使用権は二〇四九年まで。新キャンパスは、マカオ区内にある旧キャンパスの約二十倍の広さになるという。二〇一三年までに完成の予定だ。 注目される新キャンパスの行政権については、完全に特別行政区の一部としてマカオの基本法、法律が適用される。大陸で禁止されているインターネットの自由閲覧や法輪功などの宗教活動も原則認められる見込みだ。

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