オバマの秋波にソッポ イランに接近するシリア

2010年4月号
カテゴリ: 国際
エリア: 中東 北米

 オバマ米大統領はブッシュ前政権下で急速に悪化したシリアとの関係改善のため、さまざまな秋波を送っていたが、同国のアサド大統領から袖にされてしまったようだ。 ブッシュ前政権はシリアを北朝鮮と同様の「ならず者国家」と決めつけ、各種の制裁措置を講じたが、オバマ大統領は中東和平促進にシリアの協力が必要とし、昨年夏には一部制裁を解除。同九月末には訪米したシリア高官にルー国務副長官を会わせ、シリア側の意向を探らせるなど関係改善に動きだした。 さらにオバマ大統領は今年二月、ロバート・フォード駐イラク首席公使を駐シリア大使に指名。米国は二〇〇五年二月にレバノンで起きた親米派ハリリ首相暗殺事件の背後にシリアがいるとして駐シリア大使を召還して以来、同ポストを空席のままにしており、五年ぶりの米大使復帰で両国関係修復が一気に進むとの観測も流れた。 ところが、アサド大統領は、このほどシリアを訪問したイランのアハマディネジャド大統領との会談で、イランとの関係を一層緊密化することを確認するとともに、米国からのアプローチを無視する意向を表明したと伝えられる。シリアは、レバノンに拠点を置く親イランのイスラム教シーア派武装組織ヒズボラとも緊密な関係を持っており、オバマ政権はアサド大統領に、イランと距離を置くよう呼びかけているのだが……。

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