地方発「環境金融」は日本を変えるか

執筆者:鷲尾香一 2010年4月号
タグ: 日本

 環境保全への関心が高まる中、金融界に「環境基準」が広がりつつある。地域の金融機関を中心に、環境に配慮した企業活動を支援する一方で、「環境配慮型」企業をファンドに組み込み販売しているのだ。 数々の取り組みには、CSR(企業の社会的責任)以外に、他の金融機関との差別化や、融資のリスク回避などの狙いもあるが、結果として「環境金融」を後押しする。 いまや多くの地銀がISO14001(環境と経営の両立を目指す環境マネジメントシステムの国際規格)の認証を取得し、企業活動によって生じる環境への負荷を低減させようとしている。もっとも、金融業の企業活動は、電力使用量を抑えたり事務用紙の使用量を減らすといった地味なものが多い。

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執筆者プロフィール
鷲尾香一(わしおこういち) 金融ジャーナリスト。本名は鈴木透。元ロイター通信編集委員。外国為替、債券、短期金融、株式の各市場を担当後、財務省、経済産業省、国土交通省、金融庁、検察庁、日本銀行、東京証券取引所などを担当。マクロ経済政策から企業ニュース、政治問題から社会問題まで様々な分野で取材・執筆活動を行っている。
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