改革派の反政府運動に揺れるイランのキーパーソンとして、イラン革命の指導者ホメイニ師の孫、ハッサン・ホメイニ師が浮上している。ハッサン師は、現最高指導者ハメネイ師を頂点とする革命体制が、祖父の理想と乖離したことに反発、昨年六月の大統領選以降、体制への間接的批判を繰り返している。 ハッサン師は、ホメイニ師の信頼が最も厚かった息子と言われるアハマド・ホメイニ師の子息。現在、ホメイニ師をまつる聖廟の管理人を務め、ホメイニ一族の事実上の当主の地位にある。元々、改革派寄りとみられていたが、昨年八月の大統領就任宣誓式を欠席して以降、体制離れを加速させた。その後、反政府デモに関与して拘束された改革派活動家の家族を慰問、体制側もこれを批判するなど、対立が強まっている。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン