お役所の「通知」について考える

原英史
執筆者:原英史 2010年4月号
カテゴリ: 政治
エリア: 日本

今後、我が国の公共施設では、全面禁煙が実施されるらしい。ただ、“決めた”のは国の立法機関たる国会ではなく、「お上」だった――。 二月中旬、「公共の場 全面禁煙を」との報道が突如流れた。ある新聞の一面トップで報じられるほどの大ニュース扱いだったが、中味をよく見ると、「厚生労働省の通知」に基づくもので、罰則はかからないとの話。何だか腑に落ちない方も多かったのではないか。 事実関係を整理すると、二月二十五日、厚労省から全国の知事や市長らに対し、「受動喫煙防止対策について」と題する「通知」文書が出された。そこに「多数の者が利用する公共的な空間については、原則として全面禁煙であるべき」と書いてある、という話だ。

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執筆者プロフィール
原英史 1966年東京都生れ。東京大学法学部卒、米シカゴ大学院修了。89年通商産業省(現・経済産業省)入省。大臣官房企画官、中小企業庁制度審議室長などを経て、2007年から安倍・福田内閣で行政改革・規制改革担当大臣の補佐官を務める。09年7月退職。株式会社政策工房を設立し、政策コンサルティング業を営む。大阪府・市特別顧問、国家戦略特区ワーキンググループ委員(内閣府)、社会保障審議会年金事業管理部会委員(厚生労働省)を務めるほか、NPO法人万年野党理事、「地方議会を変える国民会議」発起人など。著書に『官僚のレトリック』(2010年、新潮社)、『「規制」を変えれば電気も足りる』(2011年、小学館101新書)、『日本人を縛りつける役人の掟/岩盤規制を打ち破れ』(2014年、小学館)、『国家と官僚』(2015年、祥伝社新書)。
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