中国の「善意の攻勢」に台湾はどう応えるか

野嶋剛
執筆者:野嶋剛 2010年9月2日
カテゴリ: 国際 金融
エリア: 中国・台湾
「親中」の馬英九総統(C)AFP=時事
「親中」の馬英九総統(C)AFP=時事

 この夏、台湾を1週間ほど旅行した。今年4月に朝日新聞の台北特派員の任期を終えて帰国してからほぼ半年。何らかの変化が、特派員時代に見落としていたことがあるだろうか。そんな気分でぶらぶらと各地を回った。  とにかく中国人観光客が目につく。  観光地では中国人6割対日本人を含む外国人4割という感覚だ。中国人に人気がある故宮博物院のロビーなど中国人だらけ、と言ってもいい。いま、日本では中国人観光客への期待がにわかに高まっているが、台湾では一足先に、「中国人観光客からお金を稼ぐ」というテーマが実践されているのである。  この中国人観光客の人波は、2年前の2008年夏まではまったく存在しなかった。同年5月に誕生した国民党・馬英九政権によって、中台関係が大幅に改善した結果、「果実」として台湾にもたらされたものである。

この記事は役に立ちましたか?
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
この記事をSNSにシェアする
執筆者プロフィール
野嶋剛 1968年生れ。ジャーナリスト。上智大学新聞学科卒。大学在学中に香港中文大学に留学。92年朝日新聞社入社後、佐賀支局、中国・アモイ大学留学、西部社会部を経て、シンガポール支局長や台北支局長として中国や台湾、アジア関連の報道に携わる。2016年4月からフリーに。著書に「イラク戦争従軍記」(朝日新聞社)、「ふたつの故宮博物院」(新潮選書)、「謎の名画・清明上河図」(勉誠出版)、「銀輪の巨人ジャイアント」(東洋経済新報社)、「ラスト・バタリオン 蒋介石と日本軍人たち」(講談社)、「認識・TAIWAN・電影 映画で知る台湾」(明石書店)、訳書に「チャイニーズ・ライフ」(明石書店)。
comment:0
icon
  • 記事の閲覧、コメントの投稿には、会員登録が必要になります。
フォーサイトのお申し込み
注目記事ランキング
  • 24時間
  • 1週間
  • f
  • 新着
  • 高評価
  • コメント数順