国家公務員の再就職が前年比6割減?

原英史
執筆者:原英史 2010年9月4日
カテゴリ: 政治
エリア: 日本

今朝の新聞各紙で、「国家公務員の再就職の届出数(今年4~6月)が、自公政権下の前年同時期に比べて6割減(昨年562件に比べて225件)」という総務省発の発表が報道されています。

「政権交代の成果で天下りが減った!」とPRしたいようですが、本当かなという気がします。

というのは、「4~6月」の3か月分のデータに過ぎないからです。

例年、国家公務員の幹部人事は、4~7月ぐらいに行われ、これに伴って退職→天下りも発生します。

したがって、例年、年間通した再就職数の中で、4~6月の四半期の数値は多くなります。

ところが、今年の場合はどうだったかというと、4~6月はちょうど、「国家公務員法改正案」(「内閣人事局」の創設などが内容)の審議をやっていました。

少なくとも6月始めまでは、政権としては、この法案を通して、「内閣人事局」を作ってから本格的な幹部人事、と考えていたようで、このため、本格的な人事はストップされていました。

それが、結局6月の総理辞任劇で、法案が廃案になって、「今年は、内閣人事局はなしで、基本的に従来方式で幹部人事をやる」ということになり、7月頃から本格的な人事がスタートしたのです。

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執筆者プロフィール
原英史
原英史 1966年東京都生れ。東京大学法学部卒、米シカゴ大学院修了。89年通商産業省(現・経済産業省)入省。大臣官房企画官、中小企業庁制度審議室長などを経て、2007年から安倍・福田内閣で行政改革・規制改革担当大臣の補佐官を務める。09年7月退職。株式会社政策工房を設立し、政策コンサルティング業を営む。大阪府・市特別顧問、国家戦略特区ワーキンググループ委員(内閣府)、社会保障審議会年金事業管理部会委員(厚生労働省)を務めるほか、NPO法人万年野党理事、「地方議会を変える国民会議」発起人など。著書に『官僚のレトリック』(2010年、新潮社)、『「規制」を変えれば電気も足りる』(2011年、小学館101新書)、『日本人を縛りつける役人の掟/岩盤規制を打ち破れ』(2014年、小学館)、『国家と官僚』(2015年、祥伝社新書)。
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