アラスカ保守勢力分裂の波紋

足立正彦
執筆者:足立正彦 2010年9月21日
カテゴリ: 国際
エリア: 北米

 先月実施されたアラスカ州共和党予備選で、ティーパーティー勢力支援の弁護士ジョー・ミラーが現職共和党上院議員のリサ・マコウスキーに勝利した動きについては先般本ブログの中で取り上げたが、今月17日、マコウスキーは無所属で中間選挙本選挙に出馬して再選を目指すキャンペーンを開始する意向を発表し、共和党内に大きな波紋が広がっている。

 06年中間選挙本選挙を前に実施されたコネチカット州民主党予備選で、ブッシュ政権(当時)のイラク政策等に不満を持つ反戦派候補のネッド・ラモントに敗北した現職のジョゼフ・リーバーマン上院議員が、本選挙では中道派の民主党員、穏健派の共和党員、無党派層等の支持を受けて再選を果たした事例は最近でも確かにある。だが、マコウスキーが豊富な選挙資金があり、現職上院議員であるという優位性があるにしても、二大政党のいずれの正式指名を受けずに再選を狙うことは大変なチャレンジだ。

 これはマコウスキー自身の再選問題にとどまらない。共和党にとってはマコウスキーが再選に挑むことで保守票が二分され、民主党上院議員候補のスコット・マクアダムズに漁夫の利をもたらす結果となりかねず、共和党がアラスカ州で上院議席を失い、最終的には上院で共和党が過半数議席を奪回できないという最悪のシナリオが生じる可能性もあるのだ。

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執筆者プロフィール
足立正彦
足立正彦 住友商事グローバルリサーチ シニアアナリスト。1965年生れ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より現職。米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当する。
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