「空っぽ」「官僚主導派」コンビに宿る改革の可能性

執筆者:白石均 2010年9月24日
カテゴリ: 政治
エリア: 日本
「自治労組織内議員」の仙谷氏(C)時事
「自治労組織内議員」の仙谷氏(C)時事

 菅政権第2幕がスタートした。「官僚依存の菅vs.政治主導の小沢」と捉えられていたこともあって、官僚たちの間では安堵感が漂う。  政治主導や霞が関改革というテーマは、もはや前進する見込みはないのだろうか。……意外と、大きく前進するかもしれない、というのが筆者の見立てだ。  菅直人首相は、たしかに6月の内閣発足後、露骨な「官僚依存回帰」を臆面もなくやってのけた。だが反面、「官僚依存」の信念をもっているわけでもない。  国家戦略室を巡る迷走ぶりが、それを物語る。菅首相は参院選後、国家戦略室つぶしを狙った財務官僚のシナリオに乗って、「シンクタンク機能への縮小」を 表明。だが、野党や党内から批判を浴びるとたちまちふらつき、代表選公約では「国家戦略局への格上げも念頭に強化」と約束。改造内閣では、国家戦略担当大 臣を党政調会長と兼務の強力ポストと位置付け直した。  こうした定見の無さが、菅氏の真骨頂だ。菅氏は、8月に国家戦略室メンバーとの会議で、突如切れてこんな発言をしたという。 「俺が何をしたいかじゃない。俺は何をしたらいいのか、教えてくれ。その知恵を出すのが君たちの仕事だ!」   要するに、自分の頭は空っぽだ、と自認しているわけだ。 「政治主導」というお題目も、菅氏にとっては、所詮、権力の奪取・維持のための道具に過ぎない。ときの情勢で有利と思ったら掴むし、不利になったらすぐ手 放す。そんな菅氏だから、今後の政治情勢如何では、再び「政治主導」「脱官僚」の旗振り役に大変身する可能性は大いにあるとみてよい。

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