曲がり角に立つ急進左派政権(2)(ベネズエラ)

遅野井茂雄
執筆者:遅野井茂雄 2010年10月8日
カテゴリ: 国際 政治 金融
エリア: 中南米

 9月26日投票が行われたベネズエラの国会議員選挙で、チャベス政権の与党統一社会党は絶対多数の3分の2を死守できなかった。一院制の議会165議席のうち98議席と過半数を制したものの、目標の110議席に届かず、野党連合「民主統一会議」に65議席を許す結果となった。チャベス政権にとっては大きな打撃だ。

 野党の健闘を導いた最大の要因は、前回選挙をボイコットし翼賛議会を成立させ政権の独走を許した苦い経験を踏まえ、野党勢力が一本化に成功したことだ。与党に有利な選挙区割りや政府の総力を挙げた資源動員、政権側からの様々な規制や脅迫の中で、野党連合は得票率では過半数を得る健闘ぶりを示し、政権への批判票の動員に成功した。

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執筆者プロフィール
遅野井茂雄 筑波大学大学院名誉教授。1952年松本市生れ。東京外国語大学卒。筑波大学大学院修士課程修了後、アジア経済研究所入所。ペルー問題研究所客員研究員、在ペルー日本国大使館1等書記官、アジア経済研究所主任調査研究員、南山大学教授を経て、2003年より筑波大学大学院教授、人文社会系長、2018年4月より現職。専門はラテンアメリカ政治・国際関係。主著に『試練のフジモリ大統領―現代ペルー危機をどう捉えるか』(日本放送出版協会、共著)、『現代ペルーとフジモリ政権 (アジアを見る眼)』(アジア経済研究所)、『ラテンアメリカ世界を生きる』(新評論、共著)、『21世紀ラテンアメリカの左派政権:虚像と実像』(アジア経済研究所、編著)、『現代アンデス諸国の政治変動』(明石書店、共著)など。
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